恵比寿笑の種が採れた。

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8月がおわり、9月に入りましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか。

実生を楽しむ方々においては「秋蒔き」の準備などなさっているのでしょうか。

ゲームを楽しむ方々は、この秋にも注目のおける新作などありそうですね。

私はなんとなくバトルフィールドの新作を楽しみにしつつ、夜な夜な絵を描き、

虫たちの奏でる音に耳を傾けながらビカクシダを水に沈め夜の涼しさを感じています。

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ところでこの、虫たちの奏でる音を認識出来る人間というのは、実は少数派だそうです。日本人とポリネシアン人だけが「言語」的な認識をしていて、他の国の方々には単なる雑音として聞こえ、脳内で処理しているらしいですね。

古来より擬音語や擬声語の表現が豊かな日本人ならではなのかもしれません。

 

まぁそんなことはどうでもよくて、表題の件にまいりましょう。

 

【恵比寿笑の種が採れた】

恵比寿笑(えびすわらい)といえば、おまんじゅうのように丸くぼってりしていたり、岩のようなフォルムが特徴的な塊根植物です。

正しくはPachypodium brevicaule (パキポディウム・ブレビカウレ)といいます。

自生地はマダガスカル標高1400~2000mくらいの岩山に自生しており、やや高山性植物の性質があります。

私の育てている恵比寿笑は、大阪府の山城愛仙苑にて購入した株です。

植物に手を出し始めて、当時の私にとっては初めての高額な塊根植物だったのでよく覚えています。

毎年のように黄色く可愛い花を咲かせてくれるので、大切にしています。

あるとき、YouTubeにて「天気を気にする人のビデッオ」でおなじみ。りとまんさん のチャンネルを眺めていると、パキポディウムの受粉作業の動画がありまして。

youtu.be

 

おもむろに試してみたくなってしまったんです。

 

あまりにもおもむろに始めてしまったものですから、もはやその作業写真のひとつすら無いのですが…

そして正確にいつ受粉作業を行ったのかすら記憶にもないという有様。

なんだかんだで3日間くらい経過した頃。(写真はR3年7月21日)

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なんと受粉に成功していました!!!!

いやー!見よう見真似でも成功するもんですね。

チャレンジ万歳です。

 

さらに数週間経過して(R3年8月17日)

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種の入っている鞘がぐんぐんと伸びていました。

あとはまたさらに大切に見守りながら、自然と弾けてくれることを待ちます。

 

そしてさらに9日後。

私は仕事から帰ってきていつものように植物たちの棚に目をやり、観察しようとしていた時でした。

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(R3年8月26日)ほわほわした種が弾けて出てきていたのです。

思わずツイートして喜んでおりました。

 

その採れた種がこちらです。。

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およそ15個程度ですが、こうして種が取れるとめちゃくちゃうれしいですね。

なんとも言えない喜びです。

この採取できた種は秋蒔きして、育ててみようかと考えています。

 

塊根植物の人気は高く、近年あちこちの植物専門店で見かけることも多くなってきました。しかしこういった植物たちは成長も遅いため、普及することがなかなか簡単ではない品種であると思います。

かっこいい現地株を何人もの諭吉にお別れをしてお迎えすることも憧れますが。

こうして種を自分で採取し、実生にチャレンジすることで種の存続にもつながります。

国内実生の株は、その現地での気候に対して順応性があるといわれているので、山陰での実生を行った株であれば耐寒性もほかのものよりも優れて育ってくれるかもしれませんね。